出生前検査について

日本国内の産婦人科医は、出生前検査に否定的な考えを持つ人が多いようである。

12週から18週までの間に胎児に障害があるかどうか検査できるようだが、
著者が13週の検診に行ったときに、医者からその手の話は聞かなかった。医者からも説明の義務はないようである。

その代わり、13週検診で、胎児の首の部分に浮腫が無いかどうかを医者は熱心に見ていた。三回も画像を取り直して頭の大きさと体の大きさをはかっていた。

海外では、出生前検査を行うことが通例のようで、検査結果で胎児に障害があると分かれば堕胎を勧めるのが普通だそうだ。

日本の産科医は、人命保護が最優先と考える人が多いのだろう。だから、出生前検査の話を妊婦から持ち出すと、「何故受けるのか。異常と判断されたら降ろす気なのか」と急に冷たい態度を取られることもあるようだ。

母方のいとこに、ダウン症ではないようだが、何かしら遺伝子レベルの障害を持っている男の子がいるが、彼は、高校を卒業することは出来なかったものの、特殊学級にはいるまでもなく、普通の学級で小学校・中学校を過ごし、高校退学後も小売業で正社員として働いている。

障害を持った子供を持って生きていくことができるのだろうか、だの、
自分が還暦を過ぎた頃に子供が20になるのだが、そのときに子供が自立で着ているのだろうか、だの、
そういう悩み事を掲示板に書き綴っている妊婦さんたちがいるが、
それは、生まれてくる子供の障害の重さにもよるのだ。

うちのいとこだけに限った話かもしれないけれど、他のハンデのないいとこでも、将来、うつ病だの引きこもりだので苦労しているし、彼に限って言えば、他のいとこたちよりも、よっぽど心優しくて、気さくだ。

いま、著者のおなかになかにいる胎児に、とりあえず、画像上、異常は無いようだ。しかし、障害があったとして降ろす気持ちなどはじめからあまりない割には、出生前検査が受けたいだの、普通の超音波画像ではなく3D画像で胎児を詳しく検査して欲しいだの(胎児ドッグというものもあり、羊水検査が9万〜15万ほどするのにくらべて2〜3万・病院によっては8000円程度で済むのでよいと思う)、いろいろ考えてしまう自分がいるのだ。

だんだんと、おなかが膨らんでくると、母性も芽生え、胎児の心臓が動いていたり、手足を動かしているのがわかるととても愛らしいと思えてくる。それを降ろすなんてわたしには出来ないのだけど。