早期診断に思うこと

名古屋の大病院で1歳半検診を受けて、はやくも自閉症スペクトラムと診断された男の子が、異例の低年齢でうちの療育園に入ってきました。

保健センターの親子教室も大賑わいで、こちらに入るしかなかったということもあったのだそうです。

それ専門の先生がいる病院では生後10か月でめぼしをつけ、1歳半には診断をすることができるのだそうです。

最近よく耳にする、早期診断、早期療育を地でいっているつもりなのでしょうが、間違っているとわたしは感じました。

母親にとって命がけで産んだ子どもに障害があるということを、受容するには、それなりのプロセスが必要です。時間が必要です。周りからの理解が必要です。

児童精神科医なのかなんなのか知りませんが、子どもの障害をスクリーニングする際に、患者さんは子供だけではないということを忘れているような気がします。

母親に、子どもの障碍を告知する場合、本当に注意が必要だと思います。

このこと一緒に死ぬ!!

って言われたら、どうするつもりだったのでしょうか?? 言われる方はそれくらい傷つきます。早期療育につなげることができれば、症状が軽く済むかもしれないからというのは、単なる言いわけにしかならない場合だって想定されます。

だって、障碍は障碍なのです。どう療育につなげようとも、治るわけではないのです。それは病気ではないのですから。