妊婦になっていちばんむかついた事

石田純一の妻が、
胎児がダウン症である可能性があるが、羊水検査は受けないことに決めたという報道について、

わたしの周りにいるある人が、
石田純一奥さんが、不妊治療の末に授かったお腹の赤ちゃんがダウン症だけど産むことに決めたんだって! と言ってきた。

石田純一になど全く興味のないわたしにはちんぷんかんぷんな話しでしたが、
ぐぐってみると、はじめの三行とほぼ同じ内容の記事がひっかかってきた。
わたしが聞いた内容と、記事の内容ははじめっから乖離している。

検診による超音波診断(首の後ろにむくみがあるとダウン症の可能性が高いそうです)

胎児ドッグ(検診に使うよりも精度の高い超音波で、胎児の内臓からなにからを細かく診ていきます)

血液検査(クワトロ検査のことかな? これは、あくまでもダウン症である可能性が出てくるだけで、夫婦の年齢が高いだけでかなり確立がたかくなるという激しくあてにならない上に値段が高い代物)

羊水検査(ダウン症かどうかの確定はできるが、それ以外の障害はわからない。更に値段が10万近くもする上に、流産の可能性もあるし、仕事を持つ妊婦は、数日休む必要さえ出てくるというしんどい検査)

石田純一の妻が、いったいどの段階でダウン症かもしれないという考えを持ったのかすらこの記事は明らかにしていなかった。夫が50代で、妻が35歳スギなんだから、クワトロで高確率がでるのはむしろ当たり前じゃないかと思う。

芸能人が、そういうデリケートな話題を公の場で発表することによって、一体どういう弊害があるのか、芸能人本人や、マスゴミはわかっているのだろうか。

出生前検査について、知識がない上に、調べようとすらしない、好奇心丸出しの一般ピープルの話のねたになるだけで、

実際、不妊治療を受けている人や、
障害児を育てている親たち、
障害を持って育った本人たち、
にとって、そういう知識の無い一般ピープルが、
やんややんや、心無い言葉を並べ立てるのが、
本当にむかつくのである。

野田さんが多数の障害を持つ男児を出産したときのVTRがテレビで流れた後の、ネット上での祭り(息子がかわいそう、だの、高齢の女性が妊娠しようなどとするな、だの、不妊治療を受けることが社会悪のように言われている書き込みもあった)を、心の底から不快に感じたこの原因が、今になってやっとわかった。

不妊治療にしろ、子供のハンデにしろ、
普通だったら、あまり公の場で面白おかしくべらべら話題にするような内容ではないのだ。

赤ちゃんに障害があるから母親が加害者だって?
誰だそんなことを言うのは!
自分が妊娠していたら、
お腹の中の子供を、周りの人間に、そうするのが当然とまで言われて、
おろしたりできるのか?

ちょっと、そういうデリケートな問題に、かやの外のひとたちはあまりにも無頓着なのだ。