妊娠中に参加したパパママ教室で出会ったママのお話です。
彼女はいつも話題の中心人物で、あまり人見知りもせず、たくさんのママを誘って食事に行ったりしていました。
わたしはそういうの苦手に感じているところがあって、はじめから彼女とはちょっと距離を置いた感じになっていました。
出産後、支援センターでそのママ友軍団と再会したのですが、彼女はやっぱり産後も中心人物でした。
赤ちゃんがまだママの周りでハイハイしていた頃まではよかったのですが、1歳2〜3カ月くらいで歩き回ったり一人遊びをしたり出来るようになってから、わたしの彼女に対する見方がちょっとづつ変わっていきました。
彼女は、自分の1歳の子供を無視して、他のママ友とずっとくっちゃべっています。
保育士の資格を持っているママ友さんが彼女に注意しても、
「うちの子供はおとなしいのでいいんですよ、無視していても」
と満面の笑みでかえしていました。
当時のわたしはといえば、どこまでもどこまでも走って行ってしまう自分の1歳の娘の後を必死に追いかけまわす毎日で、娘が支援センターなどで遊んでいるときもなるべく一緒に遊ぶようにしていました。(娘がちらかすかたわらちらかしたおもちゃを片付けて回っていた時間が長くて、あまり娘とのコミュニケーションはとれていませんでしたが)
そんな彼女は、いつも特定のママ友とつるんでいて、二人とも自分の子供はほったらかしにして話に夢中になっていました。
つるんでいたママ友は家の都合で引っ越していき、彼女はひとりになりました。
その後も相変わらず1歳代後半の子供を無視したまま、別のママ友を作ろうと躍起になっていましたが、なかなかうまくいかないようです。数週間が経過したころ、新しく友達になりたいと思っていたママ友に、保育士さんに以前言われた通りの忠告を受けていましたが、やっぱりスルーしていました。
自分の子供との時間を大切にしたいほかのママ友と彼女との距離は徐々に広がっており、次第に穴埋めするのが困難になってきていました。
それなのに、彼女の子供は発達に遅れがなく、言葉も早い方です。
そういうところがちょっと羨ましいです。
いつも彼女は自分の実家に子供を預けっぱなしにして夫婦だけで旅行に行ったりしていましたが、祖母や祖父と親密にかかわっていたのがよかったのでしょうか?
しかし、ここはフランスではありません。
子供を犠牲にして、大人たちの楽しみを大切にしていたら、周りのママはちょっと違和感を感じてしまいます。
※ただ、だからといって、それが間違っているかどうかについてはわたしにはよくわかりません。フランスではそれが普通だし、フランス人の子供たちはきちんと大人になっています。だからわたしは彼女に同じように注意することはありませんでした。ただ、間違いなく言えることは、大人の都合を優先するフランス人も、自分の子供を無視したりはしないということです。
そんなこんなで時がすぎ、彼女は、自分の子供がほかの子のおもちゃを取ったりするようになったころ、遠くから強く怒鳴りつけたり、絵本の時間におもちゃで遊んでいたりすると、犬や猫にそうるみたいに、服を引っ張ったりするようになりました。
ここまでくると、わたしも何か言ってやりたくなります。
「まだ善悪の区別もつかず、また、まだはんぶんもわかっていないような乳幼児を長時間無視しておいて、何かあったら遠くから怒鳴りつけたりしているけど、それって虐待じゃない?」
とうとうわたしも彼女に対して怒りました。
でも、ひとってなかなか変わらないんですよね・・・・。
彼女は体調が悪いのか、最近はあまり支援センターへも来なくなりました。
次の子を妊娠しているという話は聞きましたが、子供をしかりつけているのはホルモンのバランスのせいなのでしょうか? それにしても子供がかわいそうすぎます。